みなさんマダニ感染症って知っていますか?
最近では新型コロナウィルスやはしかなどが注目されています。
しかし、新たな恐怖としてマダニ感染症が国内で初めて人から人への感染が発表されました。
今回はそんなマダニ感染症について解説していきたいと思います。
マダニ感染症とは?
マダニ感染症とはマダニが媒介する感染症で、通称SFTS(重症熱性血小板減少症候群)といいます。
主にウィルスを保有しているマダニに咬まれることにより感染します。
感染症法では、四類感染症に位置付けられています。
主に山などでの野外活動や、ペット経由で感染することが多いです。
どんな症状?
気になる症状は以下の通りです。
基本的には発熱や消化器症状が中心です。
時に頭痛、筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出血症状なども伴います。
また、血液検査で血小板の減少、白血球の減少、血清酵素の上昇がみられます。
重症化すると死亡の可能性が10〜30%ほどあると言われる恐ろしい感染症です。
潜伏期間はマダニに咬まれてから6日〜14日程度です。
人から人への感染!
国立感染症研究所は、患者から医師への人→人への感染が国内で初めて確認されたと発表しました。
感染したのは2023年4月、90代男性患者がSFTSと診断され、3日後に亡くなったようです。
担当医となった医師も接触から11日後(患者死亡から9日後)に38℃の発熱と頭痛自覚し、発症5日後には血液検査でSFTSを疑う異常がみられたため、確定診断に至ったようです。
その後は症状も回復し、12日目には血液検査も改善したみたいです。
医師はSFTS発症前に、マダニに咬まれるような野外活動やペット飼育歴もありませんでした。
患者と医師のウィルスが100%同じウィルスだったため、人から人への感染を認めたようです。
また医師は初診時、サージカルマスクのみで対応し、死後処置時は、一重手袋、ガウン、サージカルマスクは装着していましたが、アイガードは使用していなかったようです。
元々、中国や韓国からは人から人への感染が複数報告されていましたが、日本では初めての事例となります。
感染経路は?
基本的には上記の2つが主な感染ルートです。
マダニに咬まれる
マダニは春から秋にかけて活動が盛んになります。
草むらや薮、山などで活動する場合は注意が必要です。
山菜採り、キャンプ、ハイキング、登山、ゴルフなど楽しいことが沢山ありますが、こういった危険も潜んでいることを覚えておきましょう!
ペットなどから感染
実はSFTSを発症する動物は人、猫、犬、チーターのみです。
日本では野良猫や野良犬などに噛まれて発症することがあります。
特に猫やチーターは人や犬より感染しやすいやうです。
その点を踏まえて野良猫や野良犬などにはあまり触れない、または充分に注意する必要があります。
また、ペットから感染した事例もあります。
そのため以下のことに注意が必要です。
猫を放し飼いにしたい場合や犬の散歩の後は、しっかりマダニが付いてないかチェックが必須です。
マダニは顔や耳や四肢についていることが多いです。
見た目は付いていなくても毛などで隠れている場合があるのでしっかりブラッシングしてあげましょう。
また、ペット用のダニ駆除剤もあるので活用しましょう。
市販が不安な方はかかりつけの獣医師などに相談してください。
人→人感染の場合は?
今回発表された人→人への感染ですが、血液や体液に触れた場合、感染の可能性があるようです。
ただ、厚生労働省は「人→人への感染は簡単には起きない」としています。
マダニからの感染が基本となります。
感染予防対策って?
予防としてはマダニに咬まれないことが重要です。
春から秋にかけてレジャーなどを楽しむ場合、上記のことを注意することを心掛けましょう。
マダニに咬まれたときの注意点
マダニは、人や動物に取り付くと、皮膚にしっかり口器を突き刺し、長時間(数日から、長いもので10日間)吸血するそうです。
マダニに咬まれた場合は、自分で取ろうとせず、できるだけ医療機関(皮膚科)で処置するようにしましょう。
無理に引き抜こうとすると、マダニの一部が皮膚内に残ってしまい化膿することがあります。
また、マダニに咬まれた後に、発熱等の症状があった場合は、医療機関を受診しましょう。
まとめ
今回はマダニ感染症のSFTSが人から人へ感染したことが国内初確認されたということで、症状や予防法などを解説していきました。
まだ人から人への感染については事例も少なく、詳しい情報は出ていませんが、厚生労働省が簡単には起きないと言っているので、それほど感染力は強くないと思われます。
ただ、致死率は10〜30%ほどとされているので、恐ろしい病気であることに間違いありません。
また、マダニに咬まれるとSFTS以外にも感染症を引き起こす可能性があります。
感染しないよう、予防をしっかりしましょう!
それでは!
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